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雨の打つ音が好き

Endless SHOCK 2024 大阪公演-第1幕 感想

梅芸SHOCKの1幕で1番好きなところは、ユウマよりもコウイチの方が先に孤立した、と絶対に分かるところで、「敵対心を燃やすライバルのセリフ」と「でもユウマよりコウイチの方が先にカンパニーから孤立した」のバランスが本当に上手く取れていてすごかった!

台詞的にライバルが孤立していってるな…と思わせてしまうものが1幕前半に伏線のように散りばめられているんだけれども、この部分の演じ方を2024年の中山優馬さんがやるとこんなにも自然になるんだ…という感動。そしてそれを周りのカンパニーメンバー(ハラ、ショウタ、タカダ、リュウタ…)が自然に受け流すことでより自然になるんだ…という感動。

そして8/3からユウマの軸は変わらずに、よりカンパニーとユウマとコウイチの溝を深めていったのはハラやショウタたちでした……。

 

私は演技の深化という言葉が大好きなんだけれども、連日演じていく中でよりドラマティックに見せる言い回しを演者が見つけてそれを上乗せしていく。その上で毎日その場で演者自身が役を生きていく。変えた演技に呼応して他の人の演技も変化していく。

こんな厚みのある芝居をSHOCKで観れるとは思ってなかったし、何十回も観たシーンなのに毎回ドキドキしながら演技シーンを見ていた。そしてショーシーンの間に早く次の演技シーンを!、演技シーンの配分が足りない!と思うくらいには演技に魅せられたSHOCKだった。

 


大阪公演を私が初めて見たのが8/3で、当時ちょっと忙しくてインターネッツから離れていたため誰がどの配役をやるのか知らずに行った。その時もう既に何度か見てる友達から、高田くんの昇格に泣く、とか林翔太さんのフッキング早すぎてすごい、とかなんか梅芸すごいよ〜!みたいな話をされて(あと他なに話したっけ)ホクホクしながら行ったんだけど

 

本当にそこには私が大好きな舞台が待っていた


初見時、思ったのは

公園シーンのユウマの表情とセリフの乖離と、move onのクオリティがめちゃくちゃ高いこと、それによりsolitaryが薄寒く思えてくること、あと幕間の喧嘩シーンの「ああすればよくなる こうすれば良くなるって」あたりの演じ方が印象的だった。

 

 


公園

2024帝劇から演出変更が入りよりウエストサイドっぽくなった公園シーン。catch me if you canを彷彿とさせる衣装があったり名作ミュがカオスに入り乱れる公園シーン。そこで目を引いたのはコウイチがcontinueを歌い出した時に顔面が凍ってくユウマの表情でした。

コウイチが鼻歌を歌い出したのに誰よりも早く振り向き(またなんか歌ってるよ笑)みたいに1人苦笑いするユウマ。しかしその後リカが「そのメロディー素敵!」と言い出し歌詞付きで歌う姿を見て、笑顔が消えて嫉妬と諦めがないまぜになった表情でコウイチを見つめるユウマ…。その後ぎこちない笑みを浮かべてダンスに戻っていくユウマ……。

これを8/3に見てから私の梅芸SHOCKが始まった。これを見てしまってから"ガチ"で見始めた。

ここはリカのセリフの直後から表情が変わる日もあれば、歌詞付きで歌い出してから表情が変わる日もあってその日その時の感情で演技してくれててありがとう〜中山優馬さん。こうやってユウマは「コウイチの凄さは俺が1番分かってるよ!」と言うくらい人一倍コウイチとの距離を感じていくんだなあ……。

そして8/17からここにハラが「いいね!」と言葉を挟むようになって、コウイチの背中を追いかけるカンパニーとユウマとの対比がより顕著になってて最高だった。あとこの時ショウタは目をキラキラさせてコウイチを見ていて、うわ〜!才能に灼かれてる!!!最高!!!ってなる


ちょっと話は戻るんだけどオープニングから公園までのシーンも一つずつ書き残したい


オープニング

いつもコウイチを見て〜カンパニーを見て〜オーナーとリカを見て〜というふうに自分の中でいつもの流れがなんとなくできてしまっていたこのシーン。8/3は地方公演はアイリス幕がないんだよな〜仕方がない…。とか思ってたくらいんだったんだけど、2回目の観劇8/12で自分的にちょっと事件(?)が起きた

それは光一さんが挨拶して一節歌った後に階段上に去っていった後のことなんだけど、突然目の前にめちゃくちゃキラッキラ笑顔の林翔太さんが飛び込んきた!!!!

え??やばくない?林翔太さんやばくない??まあ手足が細長くて(多分そこまで筋肉質ではない)ダンスが綺麗に伸びる(最高)ことはさておき、なんかすっごく楽しそうに楽しそうに踊ってて……踊ってて………。この部分でこんなに楽しそうに踊っている人を初めて見たかもしれない。楽しそうに踊っているのはショウタなのか林翔太さんなのか分からないしもしかしたらその両方なのかもしれないけれども、オープニングという1番希望に溢れているシーンでその希望を増幅させるかのような笑顔を出していた林翔太さんに自然と目が吸い寄せられてからずっと林翔太さんを追うようになってしまった………。


屋上

コウイチにネックレスを渡すリカをみてユウマが指輪の入った箱を落とすのは8/12からだったか……。この部分、ユウマのちょっとアホかわ弟分感が出てません?かわいいね。

それを目撃したタカダさんが「あーっ!」って指差した腕を下ろさせるショウタ。ハラの「それは今でも変わってないけどなあ!」が8/18だけ「それは今でも変わってないけどな笑」って軽度の煽りから優しい微笑みに変化してて…ハ……ハラ〜〜!

そしてone day終わりに明日は何時にする?の下の中でショウタに対して(さっきはありがとな助かったぜ笑)って話しかけるコウイチ。お!お!お前!!お前ー!!!リカの好意に気付いていながら!!!もう今回のコウリカって一回付き合ったけどカンパニーのために別れたまである感じあるよね…(遠い目)


んで話は公園シーンに再び戻るんだけど

乱闘シーン後に「帰ってきたダッセェ指輪笑」に「よかったーー!」って返すユウマ、それに対して「ごめんな笑」っていうコウイチ。こんなやり取り初めてじゃない?やっぱりユウマって愛され弟キャラなんだ…。


とまあそんな中ハラのマジで上手い「俺たち〜のカンパニー〜♪」を聴きながらまもなくメジャーデビュー!って喜ぶコウイチカンパニーたち。ここで笑顔で新聞を読みながら歌って踊る原嘉孝さん LOVE

こんなに俺たちのショーが絶賛されるなんてことないよな!もしかしたら大劇場からお呼びがかかっちゃうかも〜!からの「実はあなた達のショーをインペリアルガーデンシアターでやらないかって」と大劇場の知らせを受けるカンパニーたち。

梅芸カンパニーはとにかくうるさくて(賑やかで)、ここのイェーイ!!!がマジでうるさく8/3はリカちゃんの「やっと私たちの夢が叶うのね!」が掻き消えていて笑ってしまった。8/12には改善されていてより笑っちゃった。だからその後の「これもコウイチのおかげね!」も言い方が自然なのもあってユウマ以外のカンパニーと同じようにうんうん!って流されちゃう

 


とまあサラッと書けるくらい、この間に挟まる「それとも?ライバルが増えちゃうのが怖いんですかぁ?」「ちげえよ!これは俺にとって…いや、俺たちにとってチャンスなんだよ なぁ!」がスムーズだった。

俺にとって、と言う言葉が漏れちゃった感じで俺にとってもだけど俺たちにとってもチャンスだよな!と言い直す感じ。なんか上手く言えないけど、言い回しとかこの間の空白とかがソフトだし、「俺たちにとって」を他のカンパニーに言い聞かせるように言ってたのが凄く2番手っぽくてよかった。

そして何より、このソフトな言い方によって今までこのセリフをライバルとカンパニーとの溝の「きっかけ」として捉えていたのを、「予兆」と捉えるようになったのに自分でもびっくりした。それを補うかのようにハラの表情も俺にとって、を聞いた瞬間はお?とちょっと気にかける表情をするけど次の俺たちにとって、を聞くとその表情は消えて、そうだよな!とユウマに同調する。カンパニーの誰もがまだ気付いてなく自然に流す演技をしていてよかった。ディティールを分かりやすくやってくれる原嘉孝さんです。

 

みんなの母というよりリカの母でありみんなの姉御みたいな歌穂オーナー!コウイチがオンに行くのがみんなのためになるならば…と渋々言うのを聞いた時の表情をみて、脳裏に屋上で聞いた「大きいとか小さいとかじゃなくて、どんなことでもやってみたい!そう思うんです!」といきいきと話すコウイチの姿を思い出してるんだろうな〜と思っちゃって心の中でさめざめと泣いた。でもオーナーはキッパリと「わかったわ」と応援するしかない。オーナー〜〜…………。


MOVE ONとSOLITARY

ねえ梅芸のMOVE ON観ました??正直今まで見た中で1番心を突き動かされたMOVE ONだった。

あんなやついなくたって充分!とか言ってたのに「ケンジ!!」って呼び込むユウマ、めちゃくちゃ熱い男絶対いい奴ー!ユウマという役としてMOVE ONの芝居歌じゃない部分も歌ってくれる中山優馬さん、フレーズの合間合間に掛け声なども入れて俺がこのステージをみんなを引っ張っていくぞ!というユウマの気持ちが溢れていたし、タカダ含めてカンパニーのみんなもそのステージを良いものにしようと個々人の熱量の高さを感じてみんな楽しそうでいいね!ってなる。空と海が逆さまで♪でとぼけたピエロみたいな顔してるユウマ〜

それなのに芝居歌部分では頭を抱えて動揺して表情でコウイチとの差を歌うユウマの姿にはギャップでくるものがありました……。そんな思いを持ちながらも自分のステージをやり遂げるユウマの姿は頼もしかったし、仲間もみんな出し切った表情をしていて「みんなで作る」見応えのあるステージングだった。

その一方でのSOLITARY…………。わかった気がする ソリタリは孤独…の意味……。みんなで作る楽しげなMOVE ONが盛り上がれば盛り上がるほど、没個性的なソリタリが寒く恐ろしく感じてきて、これが……これが孤独なのか……!!

 

ユウマがでとちりしてリュウセイが「ユウマくんは?!」あたり、私にしてはめちゃくちゃ珍しくガチ前列でここを見させてもらった時に、再度照明ついて歌い出すまでの間にショウタは目を瞑って再集中、ハラは目に動揺が隠せてないけどスポットライトが戻る瞬間に目を伏せて真剣な目つきに戻ってるのを見て、2人の表情にもだしここまでやってる細かい演技にも感動して泣きそうになった。

 

バックステージ

梅芸SHOCKのバックステージはすごい すごいぞ 全部書いたらキリがない でも書きたい 書きます

「そういやさっきユウマのやつ上手から出てきたけど」「セットが袖を塞いじゃってて出られなかったみたい まあ怪我もないし大丈夫じゃない?」「あぁ…また荒れなきゃいいけどな」のやり取り、回を増すごとにハラの言い方が軽快になっていくのが後の喧嘩シーンとコントラストが出るようになっててよかった。むしろコウイチの一言に「あぁ」とショウタの方が舌打ちして返していて、ショウタの方がちょっとイラついてて良〜!

そうこうしてたらタカダが「ちょっとコウイチ!なんとかしてくれよ!」って駆けつけてくるんだけど、このタカダの言い方が困ってるというよりユウマが手に負えなくてコウイチに助けを求めてる感じかしてちょっと新鮮。フラットなカンパニーな分、頼るとなるとコウイチしか選択肢がなさそうな梅芸カンパニー。


下手で差し入れだ〜!ってわちゃわちゃしてる中上手から飛び込んできたユウマ・リカ・タカダの喧嘩の完成度高すぎじゃない??この3人の台詞の言い方が自然すぎてガチ喧嘩だしヒートアップしてるユウマを諌めようとしてる2人が若干負けてる…みたいな勢いがあって、喧嘩の圧が強すぎて正直誰も口を挟めないレベル。ショウタも諌めようとするけどちょっと入りづらくて、口を挟めたのは結局コウイチだけでした……(最悪)


「いい加減にしろ〜」「そうじゃねえだろ!決められたことをきちっとやるのがプロじゃねえのかよ!」「やめなさいよ、コウイチだって色々あっても何も言わないじゃない」「言わないことがいいことなのかよ?!何かあってからじゃ遅いんだよ!だから俺が代表して喝入れてやってんだろうが!」あたり、凄くユウマが正論のようにも聞こえたのは、ユウマの言い方に多少の落ち着きがあったからなのかな。だからこそこの段階では他のみんなも2人のどちらも非難しないし。

特に序盤の8/3とかは出番潰しも直近の出来事に対して直接的に怒っているというより一般論を述べていて、じゃあどう対応したかという話も結構理路整然と述べていて、カンパニー全体のことを考えていっている感じ。ユウマもユウマなりの正論をぶつけていたところもあった。ここの落ち着きとヒステリックさのバランスも回ごとに違っていて、1番好きだったのは8/12。ユウマなりの正論も言ってるけれど、それと同じくらい「お前が俺の見せ場を奪ったんだろ!」に対して焦り(怒りじゃない)が滲んでいて、新しいライバル像だった。


それに対してのコウイチがどう対応した?ミスやトラブルはつきもの、「全員が客に気付かれずにフォローした、お前以外はな。」って言う。

この時のみんなの表情がすごい。ユウマは目を見開きさっきまでの熱がどこかへ吹き飛んで捨てられた表情になる。ハラは、は?言いすぎだろ?とコウイチに非難の目線を向ける。一歩離れて諌める立場を保ってたショウタも、え?と表情は変わらないが目の色を変えてコウイチを見る。

ここ!ここ!ここがカンパニーと、ユウマと、コウイチの間の溝ができるきっかけだった。前々から予兆はあったけれどここが明確なきっかけになってた。ユウマが切り捨てられたと思った以外に、他のメンバーからコウイチへの信頼に影が差したのがこの瞬間。カンパニーから先に孤立したのはユウマではなくコウイチだったんだ…………。


「じゃあいうけどさあ?誰のせいでみんながミスするようになったと思う?お前のせいだろ!ああすれば良くなる(タツル、リュウセイ、リュウタ、ハラに向かって)こうすれば良くなる(タカダ、ショウタ、リカに向かって)、毎日毎日変更しやがって みんなお前についていけなくなってんだよ!」で捲し立てるんじゃなくてカンパニーに言い張るライバル、初めて見たかもしれない?!

梅芸の芝居パートの特徴の一つがここにあって、優馬くんとかが凄く周りのセリフがない人たちも巻き込むような芝居をしている気がしません?だから周りのリアクションによってより芝居に厚みが出てくる。

8/17からこの辺り、ハラの表情に注目しちゃったんだけどユウマが「お前のせいだろ!」って言った時にう〜わあいつマジで言葉にしちゃったよ、みたいなちょっと引いてる顔してるのが奥深かった。ユウマとハラとリュウタって仲良いから(妄想)所々この1年間コウイチに思うところあるのを聞いてたりしたんじゃないか(妄想)とか思っちゃう。

8/3の時点ではこの「ああすれば良くなる こうすれば良くなるって」の部分を割とみんなが黙って聞いていた記憶があって、みんなもユウマの気持ちに若干同調してるんじゃないか?とコウイチとの溝が深まる芝居だったけれど、8/12に見た時は流石にユウマのこの部分に対しては主にタカダとハラが「おいユウマ!」などと諌めていてユウマもカンパニーから浮き出しているように感じ取れた。これが2幕の「俺が焦れば焦るほどみんなも俺から離れていった」に通じるのかな〜上手い〜〜っ!!

 

そしてこの後、この後ですよ

「もういい お前はもうステージに立つな」という絶対的な決別の一言に対して、初めて表情が変わるほどの動揺を見せるショウタ、そして顔がガチでキレ始めるハラ…………。

「いい機会だから言わせてもらう 俺はもう次のショーを考えている」「まだ開けて半年しか経ってないのに…?」

右腕たるショウタのセリフが、コウイチ!差し入れ♪からここまで開いてるの、つまり初めてここで右腕も口を挟んでくるのがコウイチ担として(?)今まで苦しかったんですけれど、ショウタは異を唱えるのではなくて出来るだけ穏やかに努めるような声を出してて……顔にも出来るだけ笑みを貼り付けて……ショウタ…出来るだけコウイチについていってあげたかったんだな…………。

タカダは嘘だろ困る…と奥を向いて片手で頭を抱えてしまうしみんなもうついていけなくなってません?

そしてこの時のハラの表情を見てほしい。あの、ガチでキレてる

ガ チ で キ レ て る

ずっとずっとハラはこの喧嘩が始まった時からイライラしてるけど、この瞬間に1番イライラのピークが来ていた気がする。は?マジ意味わかんねえ、やってらんねえよ、という顔をしてる。原嘉孝さんありがとう…。

 

んでね、これは8/17夜のことなんですけど、その後コウイチが俺抜きでショーをやればいいしお前の立ち位置もユウマがやればいいだろ!ってガチギレする中で、ショウタが「コウイチ…!」って心配で声をかけるんだけど、ユウマまっしぐらなコウイチに見向きもされなくて………されなくて…………切なすぎて泣いていいですか。なんでずっと自分を慕ってくれてるショウタのことも無視するんだよお……コウイチ……仲間を大切にしろよぉ……


この後のハラの「そうだよな やっぱり俺たちには早すぎたんだ」というセリフ。

今まではコウイチや後リュウセイを肯定するような、いわゆる大劇場派vsオーナーの劇場派の後者に身を投じるセリフかなと思ってたんですが、さっきの喧嘩シーンでユウマにイライラしコウイチにはもっとイライラしまくってるハラを見た後に、このセリフを憎々しげに若干バカにするような言い方をするハラを見ながら聞くと、これが咄嗟に出た嫌味のように聞こえた不思議。初めての感覚。コウイチに対してもユウマに対しても嫌味に聞こえてきて、ハラ〜!お前も落ち着け!ってなる。

後のシーンになるけど、刀の確認や実際の刀の受け渡しに口ごたえする様子もあるし、嫌味でもおかしくなかったんだな


5分前のブザーが鳴り、コウイチが2幕の準備を促す。この時のショウタ見ました?!

カンパニーがどんどんバラバラになっていく、どうにか諌めようと口を挟もうとするけど口が開くだけで言葉は出ないままでいたショウタ。5分前のブザーが鳴った瞬間不安で泣きそうな顔になりながら天を見上げてため息をつく。静まり返って沈黙が流れるカンパニーを見渡して「…よし みんなスタンバイしよう」と言う。

ここの言い方、8/12まではよし!みんな気分切り替えて頑張ろう!とみんなを優しく元気付ける言い方だったのに、8/17に見た時は一気に重苦しくなってて…………うわ〜!林翔太さんぱない。半端ない。

それも周りをきょろきょろ見渡して、誰も動こうとしないから自分がなんとかしなきゃと自分もすぐ声出せる状態じゃないけど頑張って搾り出した「…よし みんなスタンバイしよう」で、ショウタ自身の動揺も出ちゃっててもう最悪(最高) ショウタは優しくて繊細な右腕だったけれども、その繊細さを1番感じ取ったのがここでした…。ありがとうこんな素敵な芝居をしてくれて。

ハラに「刀の確認しとけ」も同様に弱々しくなっていて、ハラの苛立ちを含んだ「わかったよ」の返答と相まって、よりカンパニーがバラバラになっているのを感じた。ほんと最悪(最高)

 

ジャパネスク

あ〜始まっちゃうよ、コウイチが今日も階段を落ちてしまう〜〜〜〜…………ところであーちゃんの日舞本当に綺麗。さすが宝塚。バレエが土台の人がやる日舞日舞ちゃんとやった人の日舞は違うって友達が言ってたんすけど、それを聞いてからますますあーちゃんの日舞が美しすぎて脳裏が美の一言で埋め尽くされてた。

コウイチが階段を登っていくところのリュウセイとタツルが「お前先行けよ!」「お前がいけ!」とかいうガチモブ会話しててよかった。帝劇と比べてこの2人のお芝居がカンパニーにより馴染むようになった気がする。11月まで駆け抜けてください……。


ユウマが刀をすっ飛ばし、あれっ…どうしよう…とオロオロしてコウイチを見つめる。コウイチもどうしよう…と動揺していて、袖から走り出てきたハラの「コウイチ!」という掛け声にも気付かず2回目で振り返る。

ハラがコウイチに刀を渡して、去ろうとした時に「おい!ハラ!ハラ!!」と呼び止められて「なんだよ?(小声)」と口ごえたえする。

ここで「なんだよ?」っていう刀役、記憶になくて本当にびっくりした。それも結構不満げに言うもんだから最初幻聴かと思いましたマジで。

でも考えてみればハラはステージの妨げになりそうなさっきの喧嘩中超絶イライラしてたし、自分がこうやって予備の刀を差し出すのもいわゆるトラブルだから、さっと仕事を片して消えるのが1番ショーの迷惑にならないと考えてるので(なんで呼び止めるんだよ)と思ってるのかもしれない。だってハラはもう自分の仕事を終えたと思ってるし。予備の刀(模造刀)を渡し終えたと思ってるし。でもコウイチに渡されたのは本物の刀だったんです。

もう本当に最悪すぎる光景を見てる気持ちになる。仕掛けたのユウマだけど、ユウマ以外の人も全員気持ちがバラッバラですれ違いばっかり。苦しい。苦しいよ見てて…。


渡された刀が本物の刀と気づいたコウイチがじゃあどうしようかとユウマを見上げたらニヤニヤ勝ち誇った顔をしていて。う、うわ〜〜〜〜!!もうこの時のコウイチの心情たるや。心中お察しいたします…。現実としては10秒程度のことだと思うけど、一度あのニヤニヤしている状態が永遠のように感じられて八方塞がり手詰まりで、ユウマじゃないけど観てて全部嫌になった。

いつもコウイチは真剣問題の犯人がユウマなのか知ってるのか知ってないか問題が私の中で起きてるんだけど、今回ばかりは確実にコウイチは知ってた。あの顔されたらお察ししてブチ切れてやけになって本物の刀をそのままユウマの前にブッ刺して挑発したくなりますよね。やれよ。続けてみろよ?やれるもんならやってみろよ!!ってね。

そこでコウイチの気迫に怯えながら刀を手に取ってショーを続けてしまうユウマ。ユウマの様子がおかしいことから事態が飲み込めないハラは混乱しながらも「ユウマ何やってんだよ!!!!」と叫ぶ。ずっと挑発し続ける狂気の塊コウイチ。そして気づいたらコウイチが切られて階段をコロコロコロコロ〜〜〜〜〜〜…………………。

もうめちゃくちゃすぎる。めちゃくちゃすぎるこのシーン。

階段から落ちたコウイチを右腕であるショウタが「コウイチ!!!!」と呼びかけるけど、足がすくんで目の前の出来事に現実味がなさすぎて呆然と、え笑と言う表情でその場から動けなくなり、バランスを失いかけ倒れそうになる肩を咄嗟に支えるタカダ。「ショウタ!ユウマ…?………コウイチィィィィィ!!!!」


振り返ってみると、コウイチ派なので頑張ってコウイチに寄り添おうとしてるショウタ、正直に生きているハラ、その間で足軽みたいなタカダの三者三様の感情に揉まれ揉まれまくった一幕だった。

みんながそれぞれの役を生きてその時その時の感情を吐露してくれるので、お芝居パートは目がたりません!もちろんショーパートはもっとたりない!!

特に一幕はカンパニーに亀裂が走れば走るほど私の心が辛くなるので、コウイチとユウマ、そしてまた違う感情を持つハラ、と三者三様の感情のすれ違いが階段シーンで起きてて観てて辛かった(最高)です。

あとタカダくんの「この死に損ないがぁぁぁあ!!」担としては役変わりによりそのセリフがなくなってしまったけれど、叫び声がうますぎる高田くんの「コウイチィィィィィ!!!!」が下がった幕の裏から聞こえてきて、マジでこの悲鳴で締まる〜〜〜〜!!!!

 


梅芸カンパニーってすごいね。2幕に続く!!

 

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