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さよなら3月またきて4月

雨の打つ音が好き

2023年現場の振り返り

 

 

 

2023年現場の振り返り

 

2023年といいつつ、3月末に年度末区切りで書いてるので4月から。

 

4月-5月 Endless SHOCK @帝国劇場

正直過去一チケ運に恵まれたSHOCKでした。本当は年内に感想を書き切りたかったんだけど、2ヶ月点々と書いてきた感想をまとめられるすべがなくて次の制作発表がくる前にはまとめ切れたら……と思います。2024年のSHOCKも絶対見たい。神様、お願いします。

 

6月 ダーウィンヤング @シアタークリエ

矢崎ニースヤングを知っているか?立樹くんの祖父が✨石川禅✨!につられてクリエにノコノコ行ったら、ミュージカルじゃなくてこれはストプレでしょな激重ストーリーと矢崎ニースヤングという一部の人間にブッ刺さる癖の人物に出会い無事召された。

 

https://x.com/toho_stage/status/1671306938603241474?s=20

(右)

 

一見硬めのネクタイ締めて髪の毛ピシッとやってる「お父さん」の仮面の下に、悪夢に矛盾にうなされている16歳の少年の亡骸が埋まってるなんて、そしてその演技を現実世界に起こせるとは思わないじゃないですか。教育部長官という立派な社会的立場、決して奪いたくはなかった友の命と引き換えに手に入れた望んではない肩書き、それを着こなしつつ自分がやったことの罪悪感に今でも内心は炙られ続けていて、一度決壊してしまうと父の目の前で16歳のニースヤングが表れる、この、この二つを孕んだ演技が良!良!矢崎広さんの演技がまた見たいです。

 

 

6月-9月  ムーラン・ルージュ @帝国劇場

個別感想書きました

 

tomoshb1.hatenablog.jp

 

脅威の17000円ミュージカル。17000円という値段のせいか初日時点ではチケが完ハケしていなかったのに、プレビュー期で口コミが広がり本初日迎える頃には完売してましたね。ムーランルージュは17000円という基準を作ったけれど、それは逆に17000円ならこのくらいの技量の人と舞台美術と音響を揃えろという基準を作ってしまった。

よくお金がかかっている代名詞に風車とか象があげられているけれど、個人的にはアンサンブルさんの着ているとても丁寧に作り込まれて荒が全くない衣装、そして臨時のスピーカーを増設しまくって生まれた音響、この2つが特に17000円の価値があった。

 

7月 ケリーファンミ @国際フォーラム

ファンミって言っても何するのかな〜〜と思ったら、ファンミーティングというよりも堂本剛先生によるファンク講義だったやつ。

個人的にめちゃくちゃ記憶に残ってるのは2-4の話。

 

「2-4が分かればノレるんよ」を分かりやすくするためにロック・ソウル・2-4強調プリンスverでそれぞれホットケーキ🥞を演奏→ 原曲だとイマイチノリが揃わない観客に剛くん「ロック、今のロックはおしゃれなアプローチしてるんで70sのロック行ってみようか」→🎸ソロ+ロック歌唱+ロック照明で会場大ウケ+2-4で爆ノリする手拍子→剛くん「日本人はこれやるとウケいいしみんなノレるんよ」で、歌ってるのが剛くんだろうが音楽に拒否反応を示した自分にウケてた。あーー良かった剛くんがロックじゃなくてファンクに行ってくれて!!笑 歌番組とか見てると3-5人のロックバンドとかよく見るしロックフェスも開催されてたりで、今の日本の音楽の主流ってロックにあるのかな〜〜〜とは思ってるんですが、その流れを汲み取るとすると私はアンチロックというくらいにはロックを聞かねえ人間だしロックがあまり好きではない人間なので……。剛くんのソロの音楽性がロックだったらケリーの現場には行ってなかっただろうし、好きな人間でも拒否反応が出るくらい音楽性の違いって大事なんですね、と解散するバンドに理解を示した。

 

9月 平安神宮

具体的な感想は個別ページに譲るとして。

暑い!暑い!暑すぎる!!!京都の夏は去年と比べても灼熱地獄でした。平安さんが始まる前の昼間がやばすぎて、京都駅からホテルに着くだけでもクタクタだし2日目の午前中は貴船神社に避難してました。やっぱり盆地+コンクリってやばいのかな。

今年の平安さんは全体的に穏やかめ。しかしその差分でセッションが過去一特盛りという感じ。レーザーツイスターくんも元気そうで良かったし無事目を焼かれました。3日目の終演後の月が綺麗だったねーー!!

 

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9月 END RE ME

 

tomoshb1.hatenablog.jp

 

MYND、いつになったらフル尺で歌われるんですか???私は多分MYNDのブレイク後のブラスが入ってくる部分(通称第3形態)に並々ならぬ期待を込めている人間の自覚があるし、ここ最近のケリー、多分REになってからの曲でMYNDが1番好きだし、MYNDという曲を生み出したことによりまた剛くんが一歩アーティストとしての階段を登ったな(何目線?)と思ってるくらいにはMYNDが好きなんですけど

 

MYND、いつになったらフル尺で歌われるんです?

 

まあそれはさておき、suger market funkのアルバムを中心に今回のライブはケリーバンドという大所帯が、ポジションとか関係なくカオスに動き回り、しかし音楽という一つのツールを共有しているから一つのように見えるという、今までより一歩踏み込んだライブかなあという気がしました。ファンミもあったし客もケリーの船に乗れ(こっちの世界に慣れろ)ということでアップデートを迫られているのかもしれないね、という話。

 

 

9月 ラグタイム @日生劇場

なんで私がケリーライブをパシフィコじゃなくて愛知まで遠征することになったか。それは、井上芳雄の先約が半年前から入っていたからでした。

24歳フレンチ芳雄から一気に時代(と感情)は飛び1900年代初頭のアメリカへ。

なんていうのかな、感想にするのが難しい舞台でした。芸術家だった彼が6ドルのために指を傷つけて働いているとか音楽家だった彼が音楽は何にもならないと切り捨てたこととか父娘の宝であるムーブブックを悩んだ上で売り物にし娘も従順に手渡すこととか、そういう小さな(観客側の)心の傷つきが絶望へとなるので、ミュージカルとしての感想を残せず、まあ劇場に行くしかないよなあ………劇場に行ってイチから最後まで観るしかないよなあ……となってしまう

 

でも最後の何も混ぜてないような素材の味がするイエローオーカーの照明がセリの下から日生のラウンドに広がって、側壁までキラキラと反射してる光景があまりにも美しくて、あの瞬間だけ幸せな気分になった。

あと初日生は客席の電波遮断のレベルが段違いすぎてびっくりしちゃったわでした。コールハウスとして芳雄さんが憎悪とか煮え切らない思いとかそういう負の感情をびしょびしょに出してて、こりゃムーラン終盤の芳雄クリスチャンのcrazy rollingが激ヤバcrazy rollingになったのも納得だなあとなった。

 

https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00752/00017/?i_cid=nbpnxr_parent

10月 チャリチョコ

なんか、なんか、ぬーーーーん???となったものその①かも 個別で書けてないのもそこにあるし個別で書いてない分ここが長くなりそうです。

もともと演出が多分肌に合わなさそうだな〜というのとフェスティバルホールなので盆はないだろうなあ〜とかを思いつつ幕開けて二日目に行ったんですけど、これ光一さんじゃなかったら私は一生見ることのないタイプの演目だったなと思ったし、でも意外と楽しくもあった。

割とガチ目に曲が耳に残らなかった。何回かリプライズしてるのはわかるんだけどねえ。舞台芸術はめちゃくちゃ頑張ってたし、だからこそ奇想天外ポップ装置が出てこない1幕がちょっと厳しかったかな…。結構演出が色彩の派手さに頼っているなあというところがあり、2幕の工場のシーンはもちろん(だからこそ最後のイマジネーションの部屋※が効く)(あそこのセリの下げ具合がツボです)1幕だって基本パステルカラー、フランス菓子のような配色だったんだよね。だから地の会話シーンならそんなに気にならないけど、チャーリー母が父を回想するシーンとかは結構浮いていたなあという印象。

2幕も工場のいろんなコーナーを移動するという設定上難しいと思うんだけど、シーンとシーンのつなぎ目でちょっとテンポ感が悪いところもあり、テンポ感みたいなのは初演なので致し方ないよね…とも思ってる。

 

舞台美術がしっかりとめちゃくちゃ作ってくださっててそれは本当に良かったな〜 ほんと全部プロジェクションマッピングとか液晶パネルとかでされるかな……とか謎の覚悟を決めてたので杞憂に終わって安心している

メタ発言あるのはまあ……帝劇って難しいよね……で流せたんだけど、その前にだぱんぷの「USA!」があったので演出家がメタ発言推奨してんだな〜〜と思うとちょっとな〜〜と思う とにかくUSAの振りする演出にはアンチになってしまう

でもキャンディマン光一ウォンカは良かったんですよ!!美味しかった

光一ウォンカの怒る時だけキツい言い方で他は「〜〜ですよ!」とか「〜〜なんですから」みたいな丁寧な言い回しが多いところが好きで、それもあって常時皮肉屋というよりは一見良い人そうに見えてそうではない、みたいな会話1往復でさえ帰ってくる反応が読めなさそうなところがキャラ立ちしてて好き。

 

役者さんって言葉の取り方でめちゃくちゃ個性あると思うんだけど、光一さんって結構喋り方も光一さん節半端ないんだなあって今回思った。光一さんからミュージカルを見始めた人間なので意識してなかったけど、喋り方間の置き方が結構個性的で、それを今回はあえてオーバーめにしてるから「なんかやべえやつチャーリーウォンカ」がひしひしと感じさせられる。光一癖がめちゃくちゃ濃い=特異的→ウォンカという変人、に結びつくのでウォンカならこういう風に変というわけでなく、こんだけ変だからウォンカなんだよなあ。光一さんがジョニデのことは忘れてねって言ったのが分かる

 

あと隠居爺。なんかああいう拗らせ拗らせた隠居爺本当に大好きで………それもロチェスター芳雄ジプシーみたいなこと光一さんがするって思ってなくて……

 

一幕の65歳ちょっかい出し爺の演技も老人のフリも、2幕のひょうきん卑屈ウォンカの演技も上手くて心惹かれる上にそれをやってるのが光一さんなのが新鮮で新たな一面が見れて嬉しい。多分エリザベート見て誰もが一度は無条件でトートにメロる、みたいな感じでウォンカを好きにならざるを得ないんだ思う。そしてそれをやっているのが好きな光一さんなので…(以下略) あの演じ方をされたらキャンディマンウォンカという卑屈で変ででも可愛い男のことを好きにならざるを得なかったし、それをやっているのが好きな光一さんなので…(以下略) 役としてめちゃくちゃ美味しい役だなと思いました。ちょっと演出変更して再演してブラッシュアップされたら大好きになると思う。

 

ガチ目に今年の3大癖男はロチェスター芳雄、矢崎ニースヤング、キャンディマン光一ウォンカです

 

 

※宙に浮かぶ最上階の虚無部屋を再現するためにセリを下げてその上に小さなステージを浮かべてる

 

11月 天使にラブソングを

おもろかった!オーブくらいの規模感だと振り切りコメディの方が私にはあっているのかもしれない。朝夏まなとさん回を観たんですけど肌塗りした朝夏さんはスタイルも相まってヤバいギャルみたいで面白かった。鳳蘭さんが上手くて上手くて…顔が綺麗で…上手くて…良かったです。絶対一回は見たことあると思ってたけど見たことなかったらしいのでびっくり。

 

面白いセリフ沢山あったんだけど絶妙にメタみたいなのの塩梅が上手かった、お前のことを言ってるんだUSA

 

あと高校生たくさん見るな〜と思ってたら秋の芸術鑑賞だったみたい。芸術鑑賞でコメディミュージカルは結構センスいいのでは??普通に羨ましくなった。

 

 

11月 ビロクシーブルース

久々ストプレ、内容重め。しかしながら1シーン1シーンの長さが丁度よくてテンポが良く、その上で時代背景が重いから敢えて笑える部分が結構あって感情の塩梅も良かった。

転換、引きずる、引きずる、並べる動作がそのまま軍隊服を着ていると「訓練中の動作」になってシーンとしては存在しない余白を適度に埋めてくれるの良かった 転換上手い舞台大好きです。

作中のブレーンはエプスタインだけれども作品の緩急も結構エプスタインが握っているところはあるなあと思っていて。このエプスタインを演っている宮崎秋人さんがとても良かったです。

 

 

12月 プレミア音楽朗読劇「スプーンの盾」

朗読劇デビューしました。榎木/日高/石井/安原回

初朗読劇にして生オケ付きという。プレミア音楽朗読劇だもんね!いやプレミアすぎるでしょ?!

姉御肌というより母性を感じる日高さんに寄せて昼公演と比べて自立してない榎木カレーム(えのき談)

石井さんの演じ分けと凄み、そして安原さんの台詞回しが好きなタイプの台詞回しで結構良いのでは?と思う組み合わせでした。そしてやっぱり役を降りた時の榎木淳弥のあのスンッ…みたいなおもしろ虚無おじさん(渾名)感が堪んない。

 

12月 KinKi 東京

大阪も行きます!!元気そうで良かったって言ってたのが嬉しかったし、開幕からぶち上げてすごくアイドルしていて懐かしいし珍しいなとも思ったし(戻ってきた)、ここ最近の環境の変化を忘れてて生きていたので最後のMCでは、序盤はあんなにも不安を感じさせないような景気の良さでやっていたのに、それをしながら内心でずっとこの挨拶をしようと思っていただんだあとなったし、そうしてあえていうことにとてもKinKiらしさを感じました。

シュレーディンガーミリしらならぬ0シラで行ったので、アンコールでスタンドマイク持ってきたときに、三八マイクかと思って、今から漫才すんの??とか思っちゃったすみません。多分ウィアコンのせい。

 

12月 ベートーヴェン 日生劇場

なんか、なんか、なんか、ぬーーーーん???となったものその②かも。

フレンチを食べにきたら、いやうちは創作フレンチの店なので…と言われて、創作フレンチがとても美味しかったので舌鼓をうち、さあ続きを!!と思ったら二幕から従来のフレンチを出された。というかんじ。

 

一幕がやばい。ここにきて今年一番歌い上げる芳雄さんを見た気がする。例えるならばcrazy rollingを多分4回くらいしている。あまりにも2023年芳雄の総決算というか集大成というか、芳雄のフルパワーを歌でもセリフでもそして最後の最後に体を使った無言の芝居で見せつけた特大の井上芳雄でした。

一幕はね

一幕はね!!

ベートーヴェンマッシュアップベートーヴェンに載せた歌唱ということで歌い上げがすごいというか一幕マジで話はそんなに進まないけどやばいくらいに歌い上げてて最高。やっぱり普通のミュージカルと違う感じなのね〜と思って幕間は結構テンションが上がってました。でも二幕があまりにも一幕と思考が違かった。

 

これに関しては色々と話したというかこのモヤっと感を喋っててある程度自分の中で至った結論が、ベートーヴェンがタフすぎてシリアスにならないせいなんじゃないかなということ。今の話の構成だと二幕でベートーヴェンにそこまで悲劇要素がなく、でも作品として悲劇は必要なのでその部分をトニ(花總さん)がやる。そうすると一幕でトニ周辺の物語の分量がなかった分二幕でそこに時間が割かれる。こうして一幕と二幕の時間配分や脚本の山と谷の配分が上手くはまらなかったからモヤッとしたんじゃないか、そしてその原因はクリエイティブスタッフというかそもそもベートーヴェン自体が物語にしにくいんじゃないか、という結論に至りました。

 

良かったのよ。花總さん→しゅがさんの「フランツ!」だったり芳雄さんの「嘘はつかないでくれ!」にこれどっかで見た!となりつつそれがむしろ年末のお祭り感があったし、音楽は濃厚でみんな上手かったし、1幕のラストの盛り上げ(セット)は必見なんでないかな〜と思います。神戸千秋楽が配信されるみたいなのでその時またガッツリ見るかも

 

今年は芳雄さんのミュージカルを全部(現地で)皆勤賞してました。光一さんも全部、剛くんはライブはバラードライブ以外は行けたかなあという感じでした。結構バラエティに富んできたと思うけど、相変わらずライブはKinKi関連のものだけだし、KinKiがアイドルを辞める時がそれすなわち私がドルオタを辞める時なんだろうなあと今年も思いました。

来年からは多分数がグッと減ることになると思うんだけれども、たくさんエンタメに触れられるといいな!と思います。

ブログは全然更新してなかったんですけど、こんな状態でも見てくださってる方がいてくれて嬉しいです〜。まずは制作発表が来る前にSHOCK2023の感想をまとめ上げるか、今のKinKiコンの感想を書き切りたいですね。感想は未来の自分へのtake home messageだからね!

それでは良いお年を!今年の年越しは光一さんのインスタライブだー!